健康な体のつくり方

”漢方薬”は人間本来がもつ力をサポートしてくれます。

理想は西洋と東洋の共治療

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現状は仲が悪い

現在、日本にも「東洋医学」への評価が見直されつつあります。
その証拠に、漢方薬がオンラインや薬局でも気軽に買えるくらい、手の届くところで見かけるようになりました。
また、病院の処方薬も医師に言えば漢方薬に切り替えて貰えるケースも増えました。
だが、各医学会の中ではまだまだ仲が悪いのも事実です。

西洋医学はエリート気質が方が多いからなのか、規模の大きい病院であればあるほど東洋医学を否定されることもあります。
昔、術後の経過観測で通院をしている時に東洋を並行して通院したいと相談した途端、「あんな田舎治療を頼るなんて!」と、通院を打ち切られてしまったことがあります。
また2年前に皮膚炎で皮膚科に通院しているときも、飲み薬が強いことや鍼治療を併用したいと相談した時も、皮膚科の治療を打ち切られてしまいました。

「患者を治す」目的は同じなのに、なぜこうも否定をするのか・・・ナゾですが、なかなか共治療を認めてくれないのが現実です。
互いに診るところやアプローチの仕方が違うのだから補え合えると思うけれど、なかなか難しいのが現状です。

西洋医学

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健康と病気を自然の現象として科学的に観察し、医術を魔法から引き離した人物ヒポクラテスが西洋医学の祖と言われています。
ギリシア、ローマ、アラブで西洋の流れは止まり、十字軍の遠征で再びヨーロッパの地へ。近代医学はつい400年前、近代の臨床医学は200年前に誕生したものです。
実用化に促された産業革命の進展と各時代におけるヨーロッパ世界の動きが、西洋医学の発展に重々しく影響を与えてきました。

西洋医学とは、悪いところピンポイントで治療していく化学療法。
時にはMRI・CT・レントゲンなど映像で悪いところを可視化し、時には超音波などで雑音を聞き分けます。
人間の体のつくりは複雑で繊細で壊れやすい。壊れた箇所を治療するのは容易な事ではありませんので、医療技術の進歩・発展はとてもありがたいことです。

東洋医学

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東洋医学」とは長い長い歴史のある中国発祥し、日本や韓国で発展した伝統医学です。
気候や風土、その土地の生活習慣に基づいた治療法が長い長い歴史の中で磨かれ、「東洋医学」として主に中国や韓国で支持されています。

東洋医学の考え方は「陰陽五行」。
体内の「氣・水・血」の循環とバランスを整える療法。
人間の体は頭のてっぺんから手足の指先まで全部繋がっていると考え、不調が出た場合は体全体を通して鍼・灸・漢方治療を行います。治療師の頭の中には人体の100以上の経絡・・・いわゆる“ツボ”の図が入っています。
それを一つ一つ手で診ながら不調の原因を探っています。
「氣・水・血」の循環とバランスを整えることで人間が本来備わっている細胞の力を回復させ、細胞自らに体内のメンテナンスをさせます。

東洋医学は治療だけではない。己を見直すきっかけもくれる。
細胞本来の力が体に漲るってことは、不調が治り体が楽になります。
骨の歪みが治ると、バキバキな背中が治ったり歩き易くなったり、食欲が出たりグッスリ眠れたり・・・と、色々快調になります。
快調な体を知るとあまりにも日常が快適で、長くこの状態でいたい!不調に戻りたくない!と誰でも思うでしょう。
それが生活習慣を見直すきっかけにもなるのです。

未来の理想

西洋医学には西洋医学にしかできない治療法がって、東洋医学には東洋医学にしかできない治療法があるのです。

例えば、骨折。
西洋医学でしっかり骨をくっつけて治し、東洋医学でくっつけた場所が後遺症にならないようお灸等で治療する。
そんな風に、双方の医療が手を取り合える日がくれば、もっと東洋医学が身近になれるのではないでしょうか。
リハビリセンターの中に東洋療法が設置されていてもいいと思うのです。
そんな日が来ることを願います。